行政書士

July 29, 2014

「かぷらぼ!」更新分のまとめ【遺言執行者】

遺言の解説の最後に、「遺言執行者」を解説します。


遺言執行者とは、その名の通り遺言の内容どおりに諸手続を実行する人のことです。

遺言執行者は、遺言書の中で指定したり、家庭裁判所に指定を求めることができます。


相続手続きは専門知識を要したり、時間がかかったりします。

相続人も相続手続きに専念できるほどヒマが無いのないのがふつうでしょう。

また、相続人が高齢の場合、手続きを進めていく体力的な問題や、手続きに不慣れなことも考えられます。

このような場合には相続手続きが円滑に進められません。

一方、遺言執行者を指定しておけば、代わりにその人が遺言内容を執行してくれます。

手続きに精通した専門家などであれば、スムーズに進めてくれることが期待できます。


また、遺言内容をより確実に実行したい場合にも、遺言執行者を指定するとよいでしょう。

遺言があることで、相続人同士では利害関係が発生します。

お互いの思惑が交錯し、相続手続きに非協力的になったり、手続きがうまく進められない事態もありえます。

しかし第三者の遺言執行者を指定しておけば、その人が中心となって公正に遺言内容を実行しようとすることになります。


遺言執行者になることができない者は、未成年者と破産者のみです。(民法1009条)

相続人を指定することもできますし、法人もなることができます。

ただし、相続人を遺言執行者にする場合は、先述の利害関係の問題もありますし、特定の相続人が中心となって手続きをすることで他の相続人から不正行為をしていると疑われたりすることもあります。

可能であれば第三者の専門家を遺言執行者としておくことでより確実な遺言となるのではないでしょうか。


ただし、専門家に遺言執行者を依頼するとその報酬が発生する場合が多いのでお気を付けください。

遺言執行者の報酬については遺言に記載しておくことが一般的です。


また、遺言内容によっては遺言執行者の指定をしなければならないものもあります。

具体的には認知や相続人の廃除が挙げられます。



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July 22, 2014

「かぷらぼ!」更新分のまとめ【エンディングノートと遺言】

先日に続いてまとめの更新~。

今回は「エンディングノートと遺言」です。


エンディングノートと遺言はどちらも似たような物に思うかもしれません。

しかし、これらにも違いはちゃんとあります。

その違いを活かして使い分けるのが理想的といえるのではないでしょうか。


まず、一番の違いは法的効力の有無です。

エンディングノートには法的効力がありません

従って、エンディングノートに書かれている希望を叶えてあげるかどうかは、それを読んだ相手次第です。

一方の遺言には法的効力があります

原則として希望通りの相続をすることができます。

相続財産の分割方法など、法的効力を必要とするものは遺言に書くべきといえます。


また、これらはいずれも死後に見られるイメージですが、それぞれの見られる時期には少し差があります。

エンディングノートの方が遺言よりも時期的に先に見られやすいといえます。

これは遺言書が自筆証書遺言であった場合、家庭裁判所の検認手続きを経ないと開封ができないためです。

公正証書遺言ならば死亡からそれほどタイムラグ無く見ることは可能かもしれませんが…。


この見られるであろう時期の差を活かすことで、内容に差を付けられます。

先に見られやすいエンディングノートには、終末医療に対する希望や葬儀の希望を書くと良いでしょう。

遺言にこれらを書いたとしても、見られた時には既に遅し…となってしまうかもしれません。

これらのことはエンディングノートに書くと良いでしょう。


また、エンディングノートは法的効力が無い故の手軽さがあります。

遺言のための第一ステップ、練習としてもいいかもしれません。

遺言にはふつうは書かない、自分史、写真、交友関係、病歴、ペットのことなども自由に書くことができるのも、エンディングノートの手軽さ故といえるかもしれません。


「遺言はちょっと堅苦しいし難しそうだしよくわからない!」という方は、エンディングノートから書き始めてみてはいかがでしょうか。



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July 20, 2014

「かぷらぼ!」更新分のまとめ【付言事項】

だいぶ久しぶりの更新になってしまいましたが、「あかり行政書士事務所 かぷらぼ!」の付言事項のまとめです。

これからまたちょっと更新をこまめにやっていこうと思います~。


さて、今回の「付言事項」とは、遺言者の想いを書き連ねるものです。

あくまでも想いですので、法的根拠はなく、法的な効力もありません


ではなぜ付言事項を残すのか…?

付言事項は遺言通りの相続をしてもうための大事な潤滑剤といえます。

遺言をする、ということは法定相続とはことなる相続を希望するということです。

結果、得をする人と損をする人がどうしても出てくることになります。


”預金1,000万円のうち、一郎には300万円、次郎には700万円を相続させる”


たとえば、この遺言を一郎さんが発見したとき、一郎さんはどうするでしょうか。

相続人が一郎さんと次郎さんのみと仮定したとき、法定相続分どおりならば一郎さんも平等に500万円を相続できるはずです。

自分が損をする遺言なんて、もしかしたら捨ててしまって無かったことにしてしまうかもしれません。

また、自分が有利になるように書き換えてしまうかもしれません。


つまり、相続分に差を付ける理由もなしに人は納得できない場合があるということです。

もちろん一郎さんが親の遺言を尊重して、損を承知で受け入れてくれることもあるでしょうが…。


ここで付言事項の出番です。

遺言に次のような付言事項が添えてあったらどうでしょうか。


"一郎は大学に進学させて好きなことを勉強させてやることができた。
しかし次郎が進学するときは、私がリストラにあってしまい、大学に行かせてやることもできず、好きなこともやらせてあげることができず、大変な苦労もさせてしまった。
だから、次郎にはせめて一郎よりも少し多めに相続させることにした。"


どうやらこの遺言の背景には、このような事情があったようです。

最初に申し上げたとおり、この付言事項は「お願い」に過ぎず、法的な拘束力はありません。

これで納得するかどうかは一郎さん次第ですが、それでも有ると無いではまったく違うことがおわかりいただけるかと思います。


また、付言事項ではほかにも、生前の感謝の想いを伝えることもできます

たとえば、長年連れ添ってきてくれた最愛の伴侶に最大限の感謝を記す。
遺しゆく家族に、今まで楽しく過ごすことができたことを伝える。
 まだ幼い孫の将来を案じる…。
これらがもし遺言書に書いてあったらどうでしょうか。
亡くなってしまった方の、本当に最後の気持ちです。
遺された家族も、少しは安心した気持ちになれるのではないでしょうか。


あまり難しく考える必要はありません。
 ただ簡潔に、「長い間、本当にありがとう」とでも書いてあるだけでも遺言書の持つ力がまるで違うと思いませんか。


遺言書というと、堅苦しい法律文書をイメージしてしまうかもしれませんが、このような人の想いのこもった遺言書も作ることができます。



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March 31, 2014

かぷらぼ!定期更新しました【特別受益と寄与分】

1週間遅れでブログも更新~。

とか言ってないで、ブログの方の更新ももう少し早くしていきたいと思います。

すみません…。


さて、今回は「特別受益と寄与分」の解説です。

特別受益とは、生前に被相続人から特別な利益を受けた相続人に対して、その分を本来の相続分から差し引くものです。

どんなものが特別な利益かについては、民法903条に「遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者」と規定があります。

より具体的にいえば、留学等の費用や結婚に際して出してもらった費用などが該当します。

ただし、これらの費用も他の相続人と比べて明らかに特別に出してもらった等の事実がなければ認定はされにくいものと思います。

現実には認定されている事例は多くありません。


寄与分は特別受益の逆で、生前に被相続人の財産の維持や増加に貢献した相続人に対して、本来の相続分よりも多くするものです

具体的な事例では、高校を中退して40年間家業に従事した者や、ちょっと変わったものでは長男の妻の寄与分を長男に認定した事例があります。


これらはお互いの利害に直接影響し、反しあいます。
相続人同士の関係が悪くなければまだマシなのですが、関係が悪いと調停、裁判にまで発展しかねません。

当事者同士で決定することが難しそうなことが予想されるときにこそ、遺言をオススメします。
たとえば、親が亡くなり子ども同士で揉めているとします。
子ども同士の意見には従いたくなくとも、親の意見ならばしぶしぶ従う、といったこともあるかと思います。
はたまた、親の威厳でビシーッと相続分を指定してしまうのが有効な場合もあるかもしれません。


相続分を遺言で指定する場合には、その根拠も大事です。
根拠が無いと、余計な火種を投げ込む結果にもなるかもしれません。

また、「かぷらぼ!」で本日更新分の「付言事項」で想いを伝えることも有効といえます。


遺言を読むのも、また遺言によって財産を得るのも同じ人間です。

生前の行いを評価して差を付けてあげることが、結果的に公平に繋がることもあります。

このあたりは特によく考えて遺言を作らないと後々問題になりやすいといえます。



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March 26, 2014

かぷらぼ!定期更新しました【遺留分】

遺言で相続分を指定する場合には遺留分にも注意しなければなりません。


遺留分とは、わかりやすくいうと遺産総額から最低限受け取ることが出来る金額のことです。

遺留分は直系尊属のみが相続人である場合は相続財産の3分の1です。
また、それ以外の場合は相続財産の2分の1です。
ただし兄弟姉妹には遺留分がありません。


愛人に傾倒している夫が、全財産を愛人に残す旨の遺言を残して亡くなったとしても、妻や子どもの遺留分を侵害することになりますので、妻や子どもは遺留分減殺請求をすることで遺留分を取り戻すことが出来ます。

遺留分減殺請求と聞くと、なにやら難しいことをしなければならないのかと躊躇してしまうかもしれませんが、法律上に制限はありませんので、手紙や極端な例では口頭でも可能です。

ただし、一般的には後の裁判などの証拠とするために内容証明郵便で行います。


また、子どもが居ない夫婦の場合、相続人が配偶者の兄弟姉妹となることがあり得ると思いますが、配偶者の兄弟姉妹となると疎遠だったり関係が悪かったりする可能性がより高いといえます。

夫婦二人で築いてきた財産を、よく知りもしない兄弟姉妹に持って行かれるのが好ましくない場合もあるでしょう。

こういったときは、「妻(夫)に全財産を相続させる」旨の遺言を残しておけば良いのです。

兄弟姉妹には遺留分がありませんので、このような書き方をしても遺留分侵害とはなりません。


遺留分は遺言をするうえでは重要なポイントです。

遺留分を侵害してしまうような遺言を残してしまうと、余計な火種を作ってしまうことになってしまいます。

侵害しないように、また、時には上手く利用することでより希望に沿った遺言とすることができます。



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